江戸時代、幕末、龍馬関連の書物の紹介
日本外史(にほんがいし)歴史家であり、陽明学者などでもあった頼山陽が著した歴史書。全二十二巻で、漢文体によって書かれている。源平から徳川氏までの武家の栄枯盛衰を綴っている。
情熱的な文章で書かれており、幕末の大ベストセラーとして愛読された。また、この書は幕末の勤王思想に多大な影響を与えており、特に維新の志士たちに読まれた。
岡本寧甫や武市半平太が塾でこの歴史書を使い、講義をしていた。
漂巽紀略(ひょうそんきりゃく)河田小龍がジョン万次郎(中浜万次郎)の取調べの際に聞き取った、英語や西洋事情、思想などの知識をまとめたもの。幕末期唯一の西洋事情の教科書とも言える存在。
和英通韻以呂波便覧海援隊が出版した初級者向けの英語の教本。龍馬の死後出版された。
汗血千里駒(かんけつせんりのこま)坂崎紫瀾が土陽新聞で連載した、坂本龍馬を主人公とした小説。紫瀾を有名にさせた代表作で、第一次龍馬ブームのきっかけにもなった作品。
龍馬を主人公とした小説はこの「汗血千里駒」が初めて。
当時、自由民権運動が弾圧される中、政治的信条を鼓舞する目的とした政治小説が生まれた。「汗血千里駒」も政治小説のひとつ。史実をからめたフィクション小説である。